うつ病の治療に関する系統的レビュー・ネットワークメタ解析

京都大学大学院医学研究科 健康増進・行動学分野の教室が中心となってオックスフォード大学等とおこなった国際共同研究の結果が、精神科で最もインパクトファクターの高い学術誌World Psychiatry (IF 49.5)の最新号で発表されました。
成人のうつ病患者さんが、発症初期から薬物療法だけでなく心理療法を行うことの重要性を、系統的レビュー・ネットワークメタ解析をもとに報告しています。治療の最初の段階から心理療法をおこなうことで、薬物療法以上に長期的にうつ病を再発せずに治療効果を維持できうることを示した歴史的な研究。意義ある臨床のために本研究に地道で多大な労力を捧げた方々、本研究のもととなったエビデンスの質の高い81の研究の完遂に力を尽くてくださった方々、研究への参加を同意し協力してくださった1万3千人以上の患者さん、ここに至るまでの長い道のりに敬意を表します。治療のガイドラインに反映されることや、臨床現場で心理療法の重要性の理解が実際に進んでいくことを願います。

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