ハーバードの産婦人科での医療の質管理者の仕事を退職し、帰国してもうすぐ5年を迎えます。2018年秋に、ハーバードでの恩師クリス・ガーマー先生と、日本でマインドフル セルフ・コンパッションMindful Self-Compassion (MSC)をco-teachさせていただく機会に恵まれました。
5日間集中プログラム実行委員としてご尽力・ご助言をいただいた医師・看護師・臨床心理士の方々や、事務局運営をリードしていただいた鳥羽瀬有里さん、素晴らしい通訳をしてくださった海老原由佳さん、5日間集中プログラムにお越しくださった皆さまお一人お一人に心から感謝しています。
クリスとのMSC5日間集中プログラムにお越しくださった方の中から3名の方が、講師となっていくトレーニングに新たに今月参加されたとのこと。おめでとうございます。皆さまの門出を祝うとともに、MSCにご関心のあるかたが国内で受講できる機会がさらに広がっていくことを願っています。
「リシェス」 心・体・肌を清めて美しく〜心と脳を清める
Richesse(リシェス:ハースト婦人画報社)No.30 の中での「心・体・肌を清めて、美しく」でマインドフル セルフ・コンパッションについて取材をしていただきました。『最高の休息法』の著者で精神科医の久賀谷亮先生は脳の休息について、岸本は心の強さが高まるセルフ・コンパッションについて紹介しています。
瞬間
新春のお慶びを申し上げます。
人生・生活の中に溢れている瞬間たち。マインドフルネスの集いでよく紹介される動画の一つをご紹介します。
多文化間精神医学会
多文化間精神医学会(大会長 京都大学精神医学教室 村井俊哉教授)にてスティーヴン・マーフィー重松先生(スタンフォード大学医学部「ハートフルネス・ラボ」主宰・臨床心理学博士)の特別講演「Mindfulness in Japan and United States」で上床輝久先生とともに岸本も座長を務めさせていただきました。
ご講演の中で、米国での医療従事者への教育としてご紹介された以下のお話がとても印象的でした。
ハーバード関連病院マサチューセッツ総合病院(Massachusetts General Hospital:MGH)でアフリカ系アメリカ人としては初めて教授になったChester Pierce医師(精神科医)は、医療従事者が患者と向き合い、相手を理解していくための重要な方法は、まず、医療従事者自身が自分自身を知り、自分の体験を理解することだと教えていたというお話。
そして、Richard Katz博士(ハーバード大学・臨床心理学者)は、間違いが起きて悩む医療従事者に対して、間違いをおかすこと自体はOK、間違いから学ぼうとオープンになること、そして自分自身のヴォルナラビリティ・自分の持っている弱さに気づき受容していくことが大切だと説いていたというお話でした。
私自身、ボストン在住時にMGH産婦人科で医療の質・患者安全の管理者として働いていた中で、仕事として関わっていたことと、今回のご講演での学びには重ね合わせることが多々ありました。
重松先生のご講演では奥様のマーフィ重松ちなさんにもご尽力をいただき、すばらしいご講演のひとときとなりました。ハートフルなご講演をありがとうございました。