完璧ではない自分を受け容れる

AさんのMSCのご感想のつづきです。マインドフル セルフ・コンパッションMSCで大事にしている要素の一つ、共通の人間性(すべての人たちに共通している人間らしさ、共通の性質)は、マインドフルネスやコンパッションで大切なものの一つ。セッションを重ねるごとに共通の人間性 Common Humanityの感覚も深まり、完璧ではない自分を受け容れ、自分にも相手にもコンパッションをむけていく体感も深めてくださったAさん。8週間は苦しさを感じることもあったとのこと。それだけ直接体験を本音で深められ、勇気をもってご自身と向き合っていらしたプロセスはとても尊いものでした。

 

“私は完璧主義に陥りがちなところがあって、漠然とした不安感や焦りを常に感じていましたが、泥がついていることを「共通の人間性 Common Humanity」として理解し、「焦らなくていいよ」と思いやりを向けてあげることで、以前よりも今の自分を受けいれることができるようになってきた気がしています。

また、グループワークやリトリートの中で、「自分自身だけでなく、人にコンパッションを向けることが自分にもできる」ということを感じました。

苦しさを感じることや、若干不安定だった時期もありましたが、講師やMSC5期受講生の方々が受けいれてくださったお陰で、自分自身に嘘をつかず、逃げずにプログラムを終えることができたのだと思います。

和敬清寂、”The Guesthouse”(Rumi)、”No Mud, No Lotus” にあるように穏やかで落ち着いた心を保ちながら納得のいく人生を生きていきたいと思います

MSC8週間のプログラムは終わりましたが、これからも心を耕し、セルフ・コンパッションを育てていきたいと思います。その副産物として、自分自身や自分に関わってくれる人たちによい影響が生まれればいいなぁと思っています。”

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セルフ・コンパッションは既に自分の内側にあるもの 育めるもの

マインドフル セルフ・コンパッション(Mindful Self-Compassion MSC)8週間プログラムにお越し下さったAさん。8回のセッション(週に1回)と後半の沈黙の瞑想すべてに参加してくださいました。体験の感想を綴ってくれたBさん。Bさんとは、オリエンテーションでお会いした時から真摯でオープンな態度でMSCにお越しくださっていて、着実に変容なさっている姿が印象的でした。

お一人お一人それぞれに変容のプロセスやペースがあります。セルフ・コンパッションを自分に与えることは、苦しみと直面したり、様々な心の動きが立ち現われることもあるため、生易しいものではなかったと思いますが、「自分自身に嘘をつかず、逃げずにプログラムを終えることができた」と語るAさんの気づきや内面の強さに敬意と感謝の気持ちです。

(MSC会場 パークサイド広尾レデイスクリニック)
“普段ITサポートエンジニアとして働いていますが、ストレスから体調を崩したり、休職される方が増えてきていると感じています。自分自身にも起こりうることであり、他人事とは思えなかったため、様々な心理学に関する本を読みました。その中で「マインドフルネス」や「セルフ・コンパッション」が含まれていたので、MSCに参加する前に「セルフ・コンパッション」について、言葉としては知っていました。
ただ、本を読んだ時には、セルフ・コンパッションは「自分の内側に元々備わっていない、もしくは足りないもの」で、「専門家の方達だけができる特別なテクニック」のように捉えていました。

MSC8週間プログラムに実際に参加して、セルフ・コンパッションは、「外から得るもの 」ではなく、「もうすでに自分の内側にあるもの 」で、「育んでいくもの 」なのだということに気づきました。また、グループワークやホームプラクティスの中での体験から、「セルフ・コンパッションは育めるものなのだ 」ということを、少しずつではありますが、実感することもできました。” (一部抜粋)

マインドフル セルフ・コンパッション

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他者への思いやりへの礎・心理的安全

講師岸本の京大研究室の研究員の先生からのご縁でお会いした産業医かつ起業家の林 幹浩さん。産業医としてご活躍で、ご自身もアクセプタンス・コミット・セラピーなどを学ばれていて、マインドフルネスへの理解を深めていらっしゃるかたで、これからのますますのご活躍が楽しみです。8週間のマインドフル セルフ・コンパッションMindful Self-Compassion (MSC)に参加していただいてその感想を聴かせてくださいました。

Q: 沈黙の瞑想リトリートでの発見は?

A: リトリートでは、黙ったままで4時間、セルフ・コンパッションの瞑想を中心としたエクササイズをやりましたが、その中で私なりに大きな発見がありました。

いろいろなエクササイズの最後に、部屋の中を歩きながらラビング・カインドネスやコンパッションのメッセージを自分に対して言っていくというものがありました。

「私が幸せでありますように、私が苦しみから解放されますように」といったメッセージを心で唱えながら歩いていくように、というインストラクションがあって、そのあと最後のところで、「今部屋の中をみんなで歩いているけど、あなたの視界に入った、前にいる人に対して『あなたが幸せでありますように、あなたが苦しみから解放されますように』という風に思いましょう」というインストラクションがありました。

そのとき私にとって新鮮な発見だったのは、ずっとセルフ・コンパッションのワークをやってきて、その日の最後にそういわれたとき、非常にすっと、ストンとそういう風に思えたということです。自分へのコンパッションというプラクティスを経たことが、人へのやさしさや思いやりにとても自然につながっていったという経験をしたと言えると思います。

セッションの中でも、飛行機で酸素がなくなったときにおりてくるマスクを、まずお子さんにつけたいと思うお母さんに「まずは自分につけてください、それからお子さんに」とCAさんから指導を受けるというお話がありましたね。そのことと通じるところがあると思います。頭ではわかっていたつもりでしたが、自分の中にすとーん、とくると、ああそうなんだなと感じる経験をさせていただいたと感じています。

Q: その経験をしてみて、今いかがですか?

A: 私は、セッションを受ける前は「セルフコンパッションというのもねえ」というような印象がありました。自分に向けてっていうのがどういう意味があるのかわからないな、という状態でセッションを受け始めました。しかし、

自分に思いやりを向けて閉じてしまうということではなく、それが一つの礎というか基盤というか手掛かりのようなものとして大事なんだという感じが今はしています。

Q: セッションが進んでいく中で感じたことや発見したことは?

A: 「スージングタッチ」は思ったよりすごいなと感じました。いやぁ、そういうことをするかなぁ・・というふうに最初は思っていましたが、実際やってみると全然違いますね(笑)。

頭でどういうものかを理解するのと、自分でやってみることは違うなぁ、とあらためて感じました。

マインドフルネスは様々なことがらや思考を「受容」することを大切にしますが、これを「そうしなきゃ!」という感じではなくてやれるように、スージングタッチは、実際自然な姿勢でできるようになるための大きなヘルプになるやり方の一つなのではないかと思いました。

Q: MSCではグループでシェアする時間があります。それに対して感じこと?

A: グループでのシェアはとても大きかったと思います。同じワークをしてもそれぞれ感じ方やとらえ方はこんなに違うんだと気づく場面が多々ありました。シェアすることにウィリングな人たちと話すということがちゃんとしている場なんだなと感じられました。そういう風にファシリテートしていただいているからだと思います。

皆さん自分の中での苦しみやつらさを持っているけれど、自分にコンパッションを向けて、自分がどうつらいかということをある程度シェアしていこうとされている。サンガですね。みんながそれぞれそうしようとしていらっしゃるんだ、というところが「安心できる」場をつくっていた、心理学でいう「心理的安全性」をつくっていたのではないかと思いました。

Q: 講師に対して、こういうところがよかった、印象などあれば

A:リードの言葉のかけ方やトーン、時間の流れをつくるところなどさすがだなと思いました。

Q: 今後これからMSCを受けてみようかなと考え中の方へのメッセージをどうぞ

A:「自分への思いやり」と言葉だけで聞くと、自己満足するために何かやるのかというような印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、ここで行うことはそうではないとやってみてわかったように思います。

自分の中で自分は大丈夫なんだということを見出していくこと、それが一つの出発点であり、礎となるようにしてゆくということなのかなと思っています。自分に閉じてしまうのではなく、その先に展開していくものだというイメージでとらえられていいのではないかと思います。

 

 

 

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幸福のありか 自然・美・感謝

マインドフル セルフ・コンパッションの最後のセッション(セッション8 テーマは感謝・味わい 人生の包容)でいつもご紹介している動画です。セッション8であつかう内容とまさに深く通じるメッセージ。

MSCの度に、そして普段も時折、何度も見返しています。修道士のBrother Davidさんのメッセージも魂に響き、溶けます。

 

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マインドフル セルフ・コンパッション8週間プログラム(東京・広尾) 無事に終わりました

東京・広尾(パークサイド広尾レディスクリニック)でのマインドフル セルフ・コンパッション(Mindful Self-Compassion)8週間プログラムを終えました。

日本に帰国後、2016年から教えはじめて、私のMSC8週間プログラム5期生をおかげさまでお迎えすることができました。15名のかたと、8週間の勇気のいる心の探検旅をご一緒でき、お一人お一人に感謝しています。お申し込みをたくさんいただき、今回のプログラムではやむを得ずお断りをしなければならなかったみなさま、今回は残念でしたが、またの機会を心待ちに。ボストン在住時にお世話になった共通の友人を通じてお会いできたボストンつながりの明日香さん(パークサイド広尾レディスクリニック 産婦人科医)、素敵な場での開催実現をありがとうございました。

 

参加してくださったお一人お一人の変容を目の当たりにし、また、みなさまから学ばせていただくことに溢れていて感謝が尽きません。みなさま、一緒に安全で信頼できてホッとできる場・繋がりを育んでくださってありがとうございました。

11月、秋の京都でのクリス・ガーマー先生とのMSC5日間集中プログラムにお越し下さる皆さまとの再会も楽しみです。

 

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